変更案: 手札自動選択ルーチンの改良(2)

Issue #900 new
k4nagatsuki repo owner created an issue

issue #20はCWに合わせる事が主題になっているので、新しく立てます。


現在のCardWirthPyと、その元になったCardWrith 1.28の手札自動選択ルーチンは、1.20の頃に比べれば改善されているものの、あまり強力であるとはいえません。これを強化して戦闘に慣れたプレイヤーの判断に近づける事ができれば、熟練者は楽ができますし、初心者に対しては一種のチュートリアルとする事ができます。

ゲームの性質上完璧なものは全く不可能ですし、あまり複雑なものも作れませんし、処理速度の問題もあるので、現状より少しだけ改善する、という程度を目標にします。急いで実装する必要もありませんので、長期的に対応します。

まだ叩き台にもなっていませんが、以下に基本的なアイデアを示します。


行動の判断基準として、「脅威度」というパラメータを考えます。これは敵が脅威になる度合いで、レベルが高いとか、手札に強力な攻撃カードが入っているとか、まさにそのカードを選択している、といった場合に高くなります。

攻撃した時に大幅に生命点を減らせたり、一撃で意識不明にできそうな場合、脅威度の減少幅が大きい、とします。攻撃してもあまり効かなさそうな場合は、減少幅は小さくなるわけですが、敵の脅威度がもともと大きい場合は相対的に大きくなる、という事にします。

例えば以下のようになります。

  • 脅威度100の敵が生命点10の場合、生命点を10削る必中の攻撃は脅威度減少幅は100です。それに対して脅威度1で生命点10の敵に同じ攻撃をしても、減少幅は1でしかありません。
  • 脅威度100の敵が生命点1000の場合、生命点を10削る命中率半々の攻撃は0.5しか脅威度を減らせませんが、脅威度10で生命点10の敵に確実に当てられそうな場合は10減らせます。

このような脅威度を基準に、以下の判断を行います。

  1. 攻撃手段の選択では、敵の脅威度ができるだけ大きく減る手段を優先します。
  2. 回復を行う時は、味方の脅威度ができるだけ大きく増える手段を優先します。
  3. 防御行動を行う時は、敵の行動による自分の脅威度減少幅ができるだけ縮む手段を優先します。
  4. すべての行動で敵の脅威度を大きく減らせないか、味方の脅威度を大きく増やせない時は、カード交換を行います。
  5. カード交換の時は、自分の脅威度をできるだけ大きくする手段を優先します。例えば、強力な技能カードを持っているような場合、特殊技能配付効果は自分の脅威度を大きく高めるはずです。

あとは脅威度のポイントをどのように積み上げていくかが問題になります。具体的なポイント積み上げ条件は、今は全く考えていません。細かい条件を大量に用意するほど精度が上がるはずですが、どこまでやっても絶対完璧にはならないので、ある程度大雑把に考えた方がいいでしょう。各条件間のバランスを取る必要もあるので、増やしすぎると手に負えなくなります。処理速度の問題もあります。

ポイントの積み上げは、キャラクターが行動を選択する時に、手札にあるカードそれぞれに対して、選択可能なキャラクターそれぞれに対して行わなければなりません。なぜなら、呪縛解除手段を持っていない敵に対しての呪縛効果は脅威度減少効果が大きくなりますが、「怪力無双」などを持っている場合は大幅に減る、というような場合があるからです。10ラウンドの「蜘蛛の糸」は減少幅が十分の一にもなってしまいます。また、ある敵の回避力が高く別の敵は低い場合、必中でない攻撃による脅威度の減少幅は、後者の方が大きくなるはずです。

また、複数のキャラクターを対象にできる場合は、対象にできる数だけポイントが増減する事になります。

他に考えなければならない要素として以下のようなものがあります。

  • 敵を暴露している場合、今まさに選択されている戦闘行動を判断基準に加える事ができるはずです。
  • 暴露には敵の所有カードを明らかにする効果もあります。「怪力無双」を持っているかどうかといった情報は、暴露効果が切れても脅威度判定に算入し続ける事が可能です。
  • 先行して行動するメンバの行動によって脅威度は変動するはずです。最初に動く味方の行動である敵を確実に意識不明にできる見込みなら、その後に動くメンバはその敵の脅威度を0と判断できます。
  • ペナルティカードの選択確率はできるだけ現状のままにしたいところです。とはいえ、現状でも回復行動を最優先する時には絶対に混乱を選択しないなどの現象は起きるので、完璧に合わせる事までは考えなくてもよいかもしれません。
  • アイテムや特殊技能の使用回数も考慮に入れるべきです。1回限りの回復手段などは決定的な場面で、つまり味方の脅威度の上昇幅が非常に大きい場面で使わなくてはなりません。
  • 総攻撃態勢や節約志向など、作戦的なものも実装できると嬉しいかもしれません。

他にも多数の考慮点があるはずです。思いついたら追記していきます。

Comments (3)

  1. k4nagatsuki reporter

    書き忘れていました。

    この改良は、まずはPC側だけ行う事を考えています。敵の戦闘行動選択の判断を変更すると、確実にシナリオのバランスが変化します。敵側に実装するならば、ある程度ルーチンが確立してからでなければなりません。

  2. tachi gigas

    お疲れ様です。

    実現性は置いておいて、戦闘に慣れたプレイヤーの判断に近づける事という趣旨とは真逆ですが、この自動選択にはPCの性格・精神状態を加味したらどうだろうか、と思ったりします。

    例えば豪傑型が「ああもう、今ピンチなのにこいつは無駄な行動ばっかり選択しおって!」などとプレイヤーの手を煩わせる事、逆に策士型なら適切な選択をする事は自然です。

    それもまたPCの新しい仕事になればゲーム的に面白そうに思います(個人の感想です)。

  3. k4nagatsuki reporter

    ありがとうございます。

    ロールプレイを重視するプレイヤーなら、PCの性格に合わせて選択するカードを決めるという事はあると思います。

    似たようなポイントの選択肢が複数ある時に性格や状態が影響するとかいった方向もありそうです。

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